「話し上手は 聞き上手」という言葉があります。

聞き上手な人は、上手に相槌を打って、上手な会話が出来る、と言い換えることが出来ます。

「相槌(リアクション)」は人の話を聞くときの最重要ポイントと言っても過言ではない。
そして、相手の話をしっかり聞き、理解しているからこそ、的を射た「相槌」が打てる。
相手の立場で考えても、誰かに話をするとき、聞く側からの相槌やリアクションがないと不安になるだろう。「理解してもらえているのか?」「この話は面白くないのか?」など、話し手は常に相手の(あなたの)様子が気になって仕方がない。

ちなみに、相手のことを無視してどんどん話してしまう自分勝手な人もいますが、こういう人はまったく「信頼」されないので注意して下さい。

逆に会話に全く相槌を打たない人も、話している方から信頼されません。

【信頼される相槌①】相手の話に肯定的な共感を伝える相槌

・「そのとおりですね」
・「確かに」

相手の考えや体験に同意する共感の相槌をすれば、「この人はわかってくれる人だ」と思い相手は安心する。相手が「そうです」「そうなんです」と答えるときに共感が高まるのと同じで、相手の話に対して、こちらが「そのとおりですね」「確かに」と同意することが価値観の共有になる。

【信頼される相槌②】相手の話に価値を感じたときの相槌

・「なるほど!」
・「そうなんですね!」
・「そういうことでしたか!」

相手の話に価値や説得力を感じたときの相槌は、相手の自尊心をくすぐり、満足感を与えられる。初耳の話を聞いたときや、相手の知識に説得力を感じたときなどには大きく頷くリアクションとともに「なるほど!」「そうなんですね!」「そういうことでしたか!」というふうに、「!」感嘆符をつけるような強めの相槌を入れると良いでしょう。

【信頼される相槌③】相手の話に驚きを感じたときの相槌

・「ええっ?」
・「本当ですか!」

誰かの感情を揺さぶる発言ができたとき、人は達成感を覚える。
ときには「ええっ?」「本当ですか!」などと大袈裟に反応してあげると、相手は嬉しくなって、「この人なら!」とヨロイを脱ぎ始める。その感情は、「喜び」でも「怒り」でも同じで、相手の話に驚いてあげることは、少なからず「この話が相手の心に届いた」と感じさせることから達成感を持ってもらえます

【相槌のレベルアップ】

ここで、相槌のレベルをもう少しアップする方法をお伝えしたい。本稿のテーマである「信頼」を得るには「ええっ?」「本当ですか!」に続けてさらに相手の感情を揺らす相槌を加えたい。

「またまた、嘘でしょう?」「信じられないですよ!」このように「あえて」疑うような言葉を添えると、相手はムキになる。最初は相手の言葉であなたの感情が揺さぶられ、「ええっ?」とリアクションしたのに対して、今度は、こちらの発言、「嘘でしょう?」という、「疑う言葉」によって相手の感情を揺さぶるわけです。

上記は相手が機嫌を害する危険もあります、使い処・頻度を間違えないよう注意ください。

「信じてもらえていないかも!」となると心がざわつく。感情を揺さぶられた相手は、なんとか本当の話だと信じてもらえるように、必死に話し始めます。

このようなやりとりを経た上で、先ほどの「ええっ? 本当ですか~!」を使って、もう一度「驚きの相槌」を打ち、続けざまに「そういうことでしたか!」と添えることで、相手は「伝わった」ことに満足し、「この人ならわかってくれる」と「信頼」し始めるのだ。
これぞ、信頼される相槌のなせる技である。

相手のキャラクター、自分のキャラクター、相互の関係性、話しの流れやお互いの間合い、会話とは色々な要素が絡み合い成立しますので、軽く失敗しながら研鑽していってください。



PS.
会話術には、相槌の「さ、し、す、せ、そ」と「あ、い、う、え、お」がありますがその中から、3つの相槌をご紹介いたしました。会話術に興味のある方は、調べてみてください!